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刑事訴訟における調書と民事訴訟における陳述書の違いとは?

 2010-12-22

Q.刑事訴訟における調書と民事訴訟における陳述書の違いとは?


A.民事訴訟における陳述書よりも,刑事訴訟のおける調書の方が,証拠として重要視される傾向があるという違いがある。



刑事訴訟における調書と民事訴訟における陳述書


前回に引き続いて大阪地方検察庁特捜部の前田恒彦主任検事の証拠偽造問題を考えるために,刑事裁判の具体的な仕組みついての説明を続けていきます。


前回説明したように,刑事訴訟では,警察官や検察官が作成した「調書」が証拠として用いられることが多くあります(というよりも,ほとんど。)。


これは,警察官や検察官が,被疑者・被告人や関係者・証人などを取り調べて聴取したことを書面化したものです。供述者は,その話をした人本人ですが,調書を実際に作成するのは警察官や検察官ということになります。


一方,民事訴訟でも,この調書のように,当事者や関係者・証人などから聴取したことを書面化したものを証拠として提出する場合があります。一般に,「陳述書」と呼ばれています。


これも,刑事訴訟における調書と同様,陳述者は話をした人ですが,弁護士が代理人となっている場合は,実際に陳述書を作成するのは弁護士です。



調書と陳述書の相違点


上記のとおり,刑事訴訟における調書と民事訴訟における陳述書とは,ある人の話したことを書面化したものdであるという共通点があります。民事訴訟において弁護士が代理人となっている場合には,実際に作成するのは別の人であるという点についても,共通しています。


しかし,証拠としての重要性には大きな違いがあります。


これらは,実際に話をしたことをそのまま書面化するわけではなく,ある程度整理して書面化するため,作成者の主観や評価が入り込む危険性がありますし,有利な点ばかり書かれている場合もあり得ます。


そのため,民事訴訟では,陳述書が証拠として提出されることはあっても,あまり証拠として価値あるものとして取り扱われることがなく,陳述書だけで事実認定がなされるということはあまりありません。大半の場合,陳述者の本人・証人尋問が行われることになります。


刑事訴訟の場合でも,調書の内容に争いがあるときは,やはり尋問がなされますが,調書の信用性を崩すような供述が尋問で出てこない限り,調書の内容に信用性があると判断されてしまいます。


つまり,民事訴訟の場合,陳述書は,争点をまとめる又は尋問の中心となるのはどこになるかを明確にするという意味が強く,証拠としての価値をほとんど認められない場合が多いのに対して,刑事訴訟の場合には,調書が主要な証拠をとなってしまうという違いがあります。


しかし,上記のとおり,調書や陳述書は書き方によってはどのようにでもとらえられるように書くことが可能です。これをあまり重要視しすぎるべきではないように思います。


刑事の場合には,調書は密室の取調べの場において作成されるものですから,捜査機関の思惑どおりに調書を作ることが可能です。


その点からすれば,少なくとも犯罪事実に争いがある場合には,調書をあまりに重要視しすぎるべきではなく,民事の場合のように,争点をまとめたり尋問の中心を明確にするという意味以上の価値をもたせて取り扱うべきではないと思われます。

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